御託を並べる

ソースを出せ、話はそれからだ

数字の話をしよう(テレビはジャニヲタに向けて作られていないという話)

 どうしてジャニーズ系のブログってはてなが多いんだろう。

そもそもはてなブログって他のブログに比べてその特殊機能(脚注やキーワードリンク)のせいか語りが多いような印象を受けるのでそんな印象があるのかしら。

そんなわけなのではてなブログを開設してみました。

 

関ジャニ∞横山裕さんを応援して2年半になります。

いまだにジャニヲタ、eighter、担当、などといった言葉がピンとこないので名乗りません。ただアンケートで誰担当ですかって聞かれたら仕方ないので横山担当だと答えるとは思いますが、え、なに担当って。その言葉みんないつから受け入れてるの?どこまでいったら担当なの?

これは何もジャニーズに限った話ではなく、他のアーティストでファンに特殊な呼び名がある場合やスポーツチームのサポーターなんかでも線引きがよくわからない。こんなんで名乗っていいんですかって気が引けちゃう。だからファンっていい言葉だと思う。ファンなら簡単に名乗れる。(語源的にはファンこそ濃いのかもしれないけど)

話が逸れました。

 

何かに興味を持つと、とにかく情報を集めるのが好きです。目の前の箱に関連ワードを打ち込んで、引っかかるワードがあればそれをまた掘り下げて、とにかくサーチしまくります。また、対象について興味のある人たち≒ファンが対象についてどんなイメージを持っているのか、さらにそれがどう変遷していったのか、過去を遡って探っていくのも好きです。今知れることは何でも知っておきたいタイプ。ストーカー気質?いやそんな危ないものではないと思いたい。

当然、数字やデータもチェックしておきたい。売り上げ、興行収入、視聴率。何も数字だけが結果だとは思わない。だけど結果を見るうえで数字を無視するのはナンセンス。そもそもファンが結果を気にする必要があるのかという意見もあるでしょうが、知れることは何でも知っておきたいタイプなのです。あくまで指標の一つとしてね。

 

数字を見るうえで欠かせないことが二つあります。一つは、その数字の算出方法を知っていること。もう一つは、その数字の相対的な意味が推し量れること。

例えば「視聴率」。視聴率は、ビデオリサーチ社*1が、ある地域の中から抽出したモニター世帯のテレビから測定機器を通して収集する数字で、ニュースなどで視聴率何%という場合は関東地区の視聴率を指しています。1%でおおむね18万世帯、40万人の視聴者に当たるそうです。(http://www.videor.co.jp/rating/wh/13.htm

そう考えるとテレビって衰退しつつあるとはいえやっぱりすごい媒体だ。映画で40万人を動員したら単価1300円で計算して5億の興収。関東だけでこれなので全国で考えると視聴率1%のテレビ番組は大ヒットと言われる映画よりも見ている人の数が多いということになる。もちろんテレビはなんとなく流す、つけっぱなしで見ていないなんてこともあるので映画と同じ熱では測れないものの、たとえ深夜の視聴率1%台2%台の番組であってもテレビに出るというのは大きいってことがわかります。

数字の相対的な意味を推し量ること、というのは要はその数字が良いのか悪いのかって話。これは誰もがある程度無意識に考えてることで、例えば視聴率8%で、これが昼や深夜なら高視聴率と言われるしGP帯*2だと物足りないと言われることもある。時間帯だけじゃなくその前後の番組との比較、同じ枠の過去の数字との比較、これまでの同じような形式の番組との比較、題材によっても期待値が違う。

でもこれってどうとでも設定できるのでアンチの材料にもされがち。あるよね、同じ数字出してるのに「及第点」「健闘」って書かれる場合と「コケ」「期待外れ」って書かれる場合。いや実際製作費とか期待値とかね、それぞれあるんだとは思うよ。思うけどそれにしたって難癖つけすぎだろうとも思う記事も多々あるわけで、そういう記事に振り回されないためにも自分の中でなんとなく位置づけしておくのは意味があると思うんです。

 

視聴率の話、そんな当たり前のことを、という声もありそうですが、でも実際はそこまで知らないでなんとなく数字で騒いでる人いるでしょ?

視聴率が低かったときに「放送地域が少ないから低いんだ」なんて言う人がいます。いるんです、実際に。しかし視聴率とは関東地方の数字なので放送地域が多い番組も少ない番組も条件は同じです。

「今どきみんな録画で見てるから視聴率なんて当てにならない」と言う人もいます。それも他の番組と条件は同じなので、それを言うならその番組が他の番組に比べて録画率が高いという理由が必要になります。実際録画率はドラマ>バラエティみたいだけど。ここはタイムシフト視聴率*3も加味した総合視聴率というのが始まってるので論争にならなくなってくるかもしれません。(https://adv.asahi.com/keyword/11061536.html

 

で、視聴率の話で一つ言いたかったことはテレビは基本ジャニヲタに向けて作ってないよってこと。

ここでまたジャニヲタの定義とは何ぞやって話になるとややこしいので、まあFC入るくらいの熱がある人ということにします。一番FC多い嵐で200万(凄いな!)。複数名義、退会者なんかをどのくらい加味したらいいのか難しいけど、とりあえずその半分の100万と見積もるとします。関東の1%=40万人なんだから、ホラ、全国で嵐のFC入ってるファンが全員見たとしても計算上1%にもならない。

1%のために番組作りはしないよね。GP帯であればなおさら。だから、これはヲタ向けだなって思う演出があるときは、それはもう制作側の愛でしかない。1%に向けてのメッセージ。愛だ。「ジャニヲタで視聴率を釣る」なんてことはあるわけないのです。

実際にはFCは入らないしライブも行かないしCDもDVDも買わないど好きだよーテレビ見るよーって人は多くて、そこが好感度というものであって、嵐は実際それも高いと思うんだけど、テレビの作り手が意識しているのはあくまでそっちですよね。というかそっちじゃないとおかしい。

(潜在視聴率なんてものもあるけどあれは一体何を根拠に算出してるんだろう。潜在視聴率5%も持ってたらバケモノだと思うんだけど。500万人がその人目当てにテレビつけるってこと?ないない。)

 

人気が出るということは売り上げに直結するいわゆるヲタを増やすということと、ポピュラリティー=いわゆるお茶の間人気を獲得することと2種類の意味があって、ヲタクは人気の話になると前者のことを言いがちだけど、普通は後者の意味で使われることのほうが多いと思う。そこの差がヲタクの一般人のギャップになってる。ヲタクの世界では前者の方がわかりやすかったりするから。

そして関ジャニ∞を応援してる身としてはやっぱり先輩グループに比べて後者がだいぶん弱いのかな、と思ってしまうところです。(というか歌番組が大人気だった80年代、CDが売れまくった90年代は前者と後者がかなり近かったと思うんだけど、2000年代以降はずいぶん乖離してるんだろうな。)で、本人たちが最近さかんに言っている「もう一歩上がりたい」というのは後者が欲しいっていうことで、それに対して熱心なヲタの中には「あたしたちはどうでもいいんかい!」って怒ってる人たちが散見される…という状況。昨日メトロック参加が発表されてチケット完売済みだったことでさっそくそういう声がチラホラ。

でも芸能界にいてテレビに出てる以上後者を求めるのは本能といってもいいんじゃないですかね。少なくとも私が人気について考えるときは後者を意識してしまうなあ。

 

本当はそこらへん日経エンタのパワランなどを見てぼんやり考えたことを書こうと思っていたのですが、視聴率の話が思いの外長くなったのでまた後日とします。

*1:かつてはアメリカのニールセンという会社も調査していたが2000年に撤退。なんかいろいろあるらしい…。

*2:ゴールデン・プライム帯。19時-23時。

*3:番組放送日から7日以内にタイムシフトで視聴された割合